Part2:ライフスタイルで選べる民間施設
高齢者施設の種類と違い:民間施設(有料老人ホーム・サ高住)の特徴
高齢者施設の違いを正しく学ぶシリーズ。前回の公的施設(Part1)に続き、今回は民間企業や法人が運営する「民間施設(有料老人ホーム・高齢者向け住宅)」にスポットを当てます。
民間施設は公的施設に比べて費用が高めになる傾向がありますが、「設備が充実している」「レクリエーションが豊富」「比較的すぐに入居できる」といったメリットがあります。一口に民間施設と言っても仕組みは大きく異なりますので、代表的な3種類を解説します。
1. 介護付有料老人ホーム(特定施設)
都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。
[特徴]
施設に常駐するケアマネジャーや介護スタッフから、直接24時間体制で入浴・食事・排泄などの介護サービスを受けられます。自立段階から入居できる施設もありますが、手厚い介護を求める方に適しています。
[費用面]
介護保険の自己負担分が「毎月定額」となるため、要介護度が上がっても費用の見通しが立ちやすいのがメリットです。
2. 住宅型有料老人ホーム
食事の提供や清掃、見守りなどの生活支援サービスが付いた有料老人ホームです。
[特徴]
施設スタッフから直接の介護は受けません。介護が必要になった場合は、自宅で暮らすときと同様に、外部の訪問介護や通所介護(デイサービス)を個別に契約して利用します。比較的お元気な段階から、自分のペースで自由に暮らしたい方向けです。
[費用面]
介護サービスを使った分だけ費用が上乗せされるため、軽度の方は費用を抑えられますが、重度になると定額の介護付より高額になるケースがあります。
3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
高齢者が安心して暮らせるよう、バリアフリー構造や「安否確認」「生活相談」サービスが組み込まれた賃貸住宅です。
[特徴と仕組み]
「施設」ではなく「賃貸マンション」に近い扱いのため、外出の自由度などが高く、プライバシーが確保しやすいのが特徴です。住宅型と同様に外部の介護サービスを個別契約する「一般型」が主流ですが、一部、施設スタッフが介護を行う「特定施設(介護型)」もあります。
[契約面]
有料老人ホームのような利用権契約ではなく「普通借家契約」などが多いため、比較的退去や入居の手続きが明快です。
民間施設3種の見分け方
▼ 介護付有料老人ホーム
・介護の提供元:施設のスタッフ
・介護保険の負担:毎月定額(一律)
▼ 住宅型有料老人ホーム
・介護の提供元:外部の介護事業者
・介護保険の負担:使った分だけ変動
▼ サービス付き高齢者向け住宅(一般型)
・介護の提供元:外部의 介護事業者
・介護保険の負担:使った分だけ変動
民間施設を選ぶ際は、現在の身体状況だけでなく「将来的に介護度が重くなったときに住み続けられるか(退去要件)」を事前に確認しておくことが大切です。次回の「Part3」では、特定のニーズに応える「グループホーム」や「軽費老人ホーム」について解説します。

